続き。
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オアフ島で奇跡に遭う(1)
オアフ島で奇跡に遭う(2)
オアフ島で奇跡に遭う(3)
オアフ島で奇跡に遭う(4)
オアフ島で奇跡に遭う(5)
オアフ島で奇跡に遭う(6)
オアフ島で奇跡に遭う(7)
オアフ島で奇跡に遭う(8)
オアフ島で奇跡に遭う(9)
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オアフ島で奇跡に遭う(9)
大きな木の下で瞑想をする。
姉にもメッセージが降りて来た。
iPhoneでメモを取る。
「彼女には感謝を申し伝えてください。
あなたからの感謝、そして我々神々の存在からの感謝。
あなたには想像もできないほどの力を有している人です。
大勢の人を導く力、大勢の人を許し弔う(とむらう)力。
その力を持つ彼女と知り合えた幸運を喜んでください。
あのカフナの王とまた今世で知り合えたことを喜びなさい。
そしてあなたの役目を全うする、そしてその恵みを感謝とともに彼女に捧げる、それだけで十分です。
愛の循環がそこに起こります。
あなた方が共にあれるように、我々はあなた方を共に守護していきます」
声は続ける。
「彼女はこの地の王だった。
すばらしき行い、あらゆる全てがひれ伏した。
しかし彼女もまた罪を犯した。
なぜなら自分が全てを執り行えると思った時、全てが変わった、風向きが。
そのため捉えられて罰せられた。
それが彼女が今生をかけて償う癒し。
自らを癒し、その時が来たことを知り、我々があなた方を誘う。
あなたは彼女に許されなかった過去世ゆえこの地を離れ、そして彼女に導かれて再びこの地を訪れた。
そのことを偶然と思うな。
あなたは導かれている。
Nさんも、もちろんTさんもだ。
あなた方を知らな人はいないこの界隈で。
そのくらいあなた方は有名だ。
なぜならその罪の大きさゆえ、あなた方は人々の口はにのぼった。
しかしそれももう過去のこと。
今許されたあなた方は互いを追い落とすことをせず、互いを褒め合い、愛を分かち合いすべての人々のために働く。
今世の役目を全うする。
それのみ」
完全に許された気がした。
そして歩いてさらに下まで。
その間に、彼女の過去世が見えて来た。
カフナの王の姿。
王が言う。
「私は認めよう、カフナの王であることを。
再び私は世に出よう。
そして私の役割を全うすることを二度と再び厭わない。
私は認めよう私の力を。
そして再び災いを起こさぬようあなたと共にいることを誓う」
過去世のカフナの王が微笑む。
「ありがとう私を救ってくれたことを。
私があなたを許さなかったことを許してくれてありがとう。
私は自分の力を思い出します。
再びその力を使うことを厭わない。
私が彼女を導きます。
力を思い出させてくれてありがとう」
伸び上がりまぶしそうに光を見つめるカフナの王の姿。
今ようやく目覚めたというように、身体の節々を伸ばす。
また声が言う。
「もう儀式は終わっています。
再びここを訪れてくれてありがとう。
再びこの地と繋がってくれてありがとう」
そして我々は園の外の神殿まで。
ありがとう神様。
ありがとうカフナの王。
そして姉。
許してくれてありがとう。
すべてが終わったあと、姉がポツッと言った。
「園の中でけいこを許します、って言ったんだ」
その目には涙が浮かんでいた。
オアフ島奇跡話は最終章に続きます。