2017年2月14日

オアフ島で奇跡に遭う(13)

続き。

 
 
 
大きな木の下で瞑想をする。
 
姉にもメッセージが降りて来た。
 
iPhoneでメモを取る。
 
「彼女には感謝を申し伝えてください。

あなたからの感謝、そして我々神々の存在からの感謝。

 
あなたには想像もできないほどの力を有している人です。
 
大勢の人を導く力、大勢の人を許し弔う(とむらう)力。
 
その力を持つ彼女と知り合えた幸運を喜んでください。
 
あのカフナの王とまた今世で知り合えたことを喜びなさい。
 
そしてあなたの役目を全うする、そしてその恵みを感謝とともに彼女に捧げる、それだけで十分です。
 
愛の循環がそこに起こります。
 
あなた方が共にあれるように、我々はあなた方を共に守護していきます」
 
 
声は続ける。
 
「彼女はこの地の王だった。
 
すばらしき行い、あらゆる全てがひれ伏した。
 
しかし彼女もまた罪を犯した。
 
なぜなら自分が全てを執り行えると思った時、全てが変わった、風向きが。
 
そのため捉えられて罰せられた。
 
それが彼女が今生をかけて償う癒し。
 
自らを癒し、その時が来たことを知り、我々があなた方を誘う。
 
あなたは彼女に許されなかった過去世ゆえこの地を離れ、そして彼女に導かれて再びこの地を訪れた。
 
そのことを偶然と思うな。
 
あなたは導かれている。
 
Nさんも、もちろんTさんもだ。
 
あなた方を知らな人はいないこの界隈で。
 
そのくらいあなた方は有名だ。
 
なぜならその罪の大きさゆえ、あなた方は人々の口はにのぼった。
 
しかしそれももう過去のこと。
 
今許されたあなた方は互いを追い落とすことをせず、互いを褒め合い、愛を分かち合いすべての人々のために働く。
 
今世の役目を全うする。
 
それのみ」
 
 
完全に許された気がした。
 
そして歩いてさらに下まで。
 
 
その間に、彼女の過去世が見えて来た。
 
カフナの王の姿。
 
 
王が言う。
 
「私は認めよう、カフナの王であることを。
 
再び私は世に出よう。
 
そして私の役割を全うすることを二度と再び厭わない。
 
私は認めよう私の力を。
 
そして再び災いを起こさぬようあなたと共にいることを誓う」
 
 
過去世のカフナの王が微笑む。
 
「ありがとう私を救ってくれたことを。
 
私があなたを許さなかったことを許してくれてありがとう。
 
私は自分の力を思い出します。
 
再びその力を使うことを厭わない。
 
私が彼女を導きます。
 
力を思い出させてくれてありがとう」
 
 
伸び上がりまぶしそうに光を見つめるカフナの王の姿。
 
今ようやく目覚めたというように、身体の節々を伸ばす。
 
 
また声が言う。
 
「もう儀式は終わっています。
 
再びここを訪れてくれてありがとう。
 
再びこの地と繋がってくれてありがとう」
 
 
そして我々は園の外の神殿まで。
 
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ありがとう神様。
 
ありがとうカフナの王。
 
 
そして姉。
 
許してくれてありがとう。
 
 
すべてが終わったあと、姉がポツッと言った。
 
「園の中でけいこを許します、って言ったんだ」
 
その目には涙が浮かんでいた。
 
 
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オアフ島奇跡話は最終章に続きます。
 

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